クローバー観察日記・5月号
引き続き新しい葉が出来たり花が咲いたりして生育状況自体はそこまで悪くないけど、最近は屋外では虫、室内では日照時間などで、これまでより難易度が上がってきた感がある。
今回の主なトピックはこちら。
- 害虫との戦いに勝てなかった
- 日照時間の減少が原因と思しき問題が出てきた
- いくつかの株を処分した
(先月号以前の記事はこちらから)
系統図
目次も兼ねて以下で紹介する各株の系統と品種・栽培方法等。
- クローバー(野生の多葉型・品種不明/Trifolium repens?)
- ティントガーネットクローバー(市販の株/Trifolium repens 'Tint'、室内栽培)
- カトレアクローバー(市販の株/Trifolium burchellianum、室内栽培)
記事全体の目次。
本株
野生のクローバーを鉢に移植して増やした、大元の株。 4月に敢行した剪定と植え替えの後に生育が悪くなりかけてたけど、どうやら新しい環境に適応して安定してきた感じ。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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今月途中までは室内に置いてたのだけど、どうも調子がよくなかったので屋外に置くようにした。 日が高くなってくる一方、窓際だと直射日光が差し込む時間が意外と減ってくるのがこの時期盲点になりがちなポイントだね。 屋外に置くとハダニが繁殖しやすくなるのが嫌だけど、かと言って枯れてしまうのも困る。
幸い、日を浴びる時間が増えてからは茎も伸ばし始めて、根本の方からは新しい葉も出てきたので、状況としては良くなってきた模様。 以前からあった大きい葉は枯れ始めたけど、植え替え等で環境が大きく変わった時にはこれまでもあったことなので、そこまで心配はないと思う。 おそらく、必要・不必要な葉を再峻別してるんだと思う。
そしてようやくつぼみをつけて、花も開いた。
これまで見てきた様子から、クローバーはある程度茎を伸ばす余地がないとつぼみを付けない模様。 茎を自由に伸ばしていける環境だとその先端でつぼみを付ける傾向にある感じがする。 茎同士が入り組んでたり、鉢の内側でせまっくるしくなってるとつぼみが出来ない。 葉や茎が入り組んでたりして狭っ苦しい環境だとつぼみがつかない。 より遠方に繁殖域を増やすことを目的としてそうなると考えると納得がいく。 今生えてるところに種が落ちても仕方ないしね。
新しい四つ葉もつけはじめた。 先日、誤って鉢をまるごとひっくり返してしまって、葉はいくつか折れたし土もこぼすしで大惨事だったんだけど、それでも安定してきたようなので一安心。
どこで種が混入したのかわからないけど、いつの間にか本来の株とは別のクローバーが芽生えてた。
別の鉢で使ってた土を足したときに入ってたものが今になって発芽したんだと思うけど、せっかくだから生かさず殺さずでしばらく様子見しようと思う。
さし芽1号
本株からさし芽して増やした外置きの株。 アブラムシの繁殖が止まらない。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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アルミホイルでのアブラムシ対策は結局一時的な効果しかなく、以降再び増えたので、今はもうあきらめた。 見た目が気持ち悪いだけで、クローバーに対してアブラムシは食害等の実害はあまりないようだし、薬は出来るだけ使いたくないので、もう勝手に増えてくれって感じ。 テントウムシさんにでも住み着いてもらえればアブラムシを食べてくれるから助かるのだけど、そう都合よくやってこない。 なのにアブラムシはどこからともなくやってきて定住しやがる。 非常にうざい。
葉よりも入組んでて隠れ家にしやすい花の方に集まるのがよけいにタチがわるい。 受粉に寄与するとかならまだ許せるけど、花弁には集まらないし、枯らすほどの実害はないとはいえ花に集まってると見栄えが最悪だし、茎と違って花の方は取り除きようがないのが度し難い。 霧吹きで水攻めして窒息死させるのが唯一出来る嫌がらせ。
逆にハダニの方はほっとくと葉が枯死してしまうので、できるだけ葉の裏に霧吹きを吹きかけるようにして繁殖は抑えようとはしてるけど、葉の数を減らすなどして葉同士が重なったり影になる部分を減らさないと結局はそこで繁殖するので、手間がかかって面倒。
花の方は最初に咲いた一団はとうに枯れたけど、続々つぼみが出来ては開いてるので、常に新しい花が咲いてる。
ほかの株でもそうだけど、4月の暖かくなってきた時期には茎がぐんぐん伸びていったけど、ここ最近は伸びが鈍化してきた感がある。 あまり広がらなくなってきた。
このプランターには千鳥草・かすみ草・コスモスをクローバーと一緒に植えてる。 アブラムシが集まってきたのは千鳥草・かすみ草のせいな気がしなくもないけど、クローバーがデコイになってくれるおかげでコスモスにはアブラムシが集まらずに済んでる。 千鳥草は続々花開いてるし、コスモスもつぼみができ始めたのでひと月もしないうちに咲きそうかも。 だんだんお花畑になってきた。
さし芽2号
本株からさし芽して増やした室内栽培の株。 4つ葉以上の葉を多く付ける株。 前回やろうとした株分けはあんまり上手く行かなかったので、リトライ準備中。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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茎を外に流して株分けしようとしたけど、結果としてはこんな感じ↑で、葉がほとんど枯れてしまった。 葉がある茎を土で覆ってしまうと、そこから生えてる葉は枯れるってことを忘れてた。 茎の先端も枯れてしまって、四つ葉が一枚だけ残って、なんかヤシの木が一本だけ生えてる孤島みたいになっちまった。 ただ根付いてはいるし、残ってる葉も夜は葉を閉じて就眠運動をする程度の気力は残ってるので、一応あきらめずに生かしてる。
これとは別に、長く伸びた茎を数本見繕って鉢の外に向かって這わせるようにした。 こんどはこれを別の鉢に根付かせられるようにする予定。 前回は既に根付いてる茎を掘り起こして外に無理やり引っ張りだしてから植えつけたのだけど、今度は少しやり方を変えてリトライ。
本株と同様、茎を鉢の外に伸ばせるようになったら、とたんにつぼみをつけはじめた。
ちなみに本体の表土は現在こんな感じ。
茎が外に伸びていかないように折り曲げた真鍮線で留めて、円を描く形に伸びるよう固定してきたけど、今は茎が数層に重なりあって外周側はキツキツになってる。 土中ももう根を張る余地はなくなってそうだから、はやいところ保全用の株を作って植え替えを敢行したい。
葉の方はお互い重ならないように、新しく生えて増えた分だけ古いもの適度に剪定してるけど、茎が重なってるからそこから生える葉も絡み合って伸びていく。 剪定するときに間違って目的と違う葉を切ったりすることもままある。 四つ葉を残すつもりで切るけど間違って切っちゃった時は凹むw
そしてまた妙な形の葉が伸び始めてた。 双葉からさらに双葉が生えてきた形の四つ葉みたいだ。
さし芽3号
2号からさらにさし芽して増やした室内栽培の株。 虫が繁殖して枯死する部分が増えてきたので処分した。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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手入れしづらい場所に置いてたから、一気にハダニが増えて葉の色が悪くなった。 加えて、影になる方に伸びてた茎は花を咲かせ終わったあたりで完全に根本から枯れた。
まだ咲いてる花、咲き途中のつぼみとかも残ってたけど、もうプランターの外にまで茎がはみ出してるし、残してても虫の繁殖域を増やすだけだから処分することにした。
四つ葉の多い2号からさし芽して増やした株だったけど、3号は2号と比べるとあまり四つ葉を付けることはなかった。 多葉型の株からさし芽しても多葉型の性質は必ずしも発現しない、あるいは弱まるっていう知見を得た株だった。 とか考えてたら地味に五つ葉とか付けてた。 ちょっと惜しいし心残りはあるけど、役目はおしまい。 ありがとう3号ちゃん(´;ω;`)
後の参考用にさし芽直後と処分直前の様子の比較写真。
1月18日時点 | 5月18日現在 |
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水耕栽培
種から育てて、LED栽培実験から水耕栽培実験に移行した株。 相変わらず頑張って生きてるけど、これも処分した。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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この株を入れてたケースの天井にまで届くくらいに葉が伸びてきたし、育て続ける意義もあんまりなくなってきたので処分した。 水耕栽培に移行し始めた当初の様子と、現在を比較するとこんなかんじ。 たいぶ大きくなった。
3月18日時点 | 5月18日現在 |
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水耕栽培だと、土壌で栽培してるものでは見ない葉の枯れ方をする。 葉の外側から赤くなって、徐々に茶色く枯れていく。
不要になった葉が自死する場合は、茎と葉が同時にしおれながら黄変していくけど、こっちは葉の色がまず悪くなっていくし、その際に茎は萎れない。 栄養不足なのか、何が原因でこういう枯れ方をするのかはわからないけど、水耕栽培特有の現象だった。
ティントガーネットクローバー
市販されてるものを増やした株。 株分けは上手くいったけど、葉の色が薄くなってしまった。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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屋外に置いておくとハダニがひどいので、室内に置くようにしたけど、特有の濃い赤色がだいぶ薄れてしまった。
液肥を与えてみたけど今の所たいして葉の色は変わらないので、あと思い当たる原因は日当たりくらい。 日が高くなってきて、窓際だと直接日が当たる時間が減ってきたのも理由になるかもしれない。 というわけで、日当たりが原因と過程して、片方を現在と同じ半日陰、もう一方をLED実験室に入れて一日中照射して比較実験しようかと検討中。 ちょうど実験室は梅雨時期に備えて空けたところだし。
カトレアクローバー
市販されてるものを植えた株。 育て方のコツがまだつかめない。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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当初は屋内に置いてたけど、生育が悪いし日当たりが減ってきたので屋外に置くようにした。 去年はずっと屋内に置いたままでダメになってしまったし。 ホワイトクローバー(Trifolium repensの方)と違って、日光をかなり欲しがる感じ。
買ってきたときに咲いてた花が枯れたのは去年もそうだったし仕方ないとして、葉がしなしなになってしまった上に、一部が黄色く変色するようになった。 水が足りなくてしおれさせるとよくないらしい。
当初は水をやりすぎて悪くなってるのかと思ったけど、逆にやらなすぎた結果、葉がしなしなになったと思われる。 ホワイトクローバーだと、葉が萎れて倒れるような状況になっても水をあげればすぐ復活するけど、カトレアクローバーだと葉が萎れるまでになるのは危険域のようなので、かなり注意したほうがよさそう。
といった感じで買ってきた直後と比べると見た目は悪くなってしまった。 けど新しい茎やつぼみが出来始めたし、根も底に届くまで伸びてるので、状況としてはまずまず。 枯れる一方だった去年と比べると、多少は上手くいってる。
今年は枯らさずにいけるかな。 今あるつぼみが咲いて、株分けできるくらいまでには育てたい。
プランター
種から増やして屋外でほったらかしの株。 ここ10日くらいで一気に花が咲いた。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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妙に赤かったつぼみはもしかしてピンク色の花になるのかなとほのかに期待してたけど、咲いてみたらなんてことはなく普通に白い花だったね。 モモイロツメクサになるかなと思ったけど、それはほんとにレアなんだろう。
5月1日時点 | 5月18日現在 |
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レアといえば、四つ葉があった。
さし芽2号がたくさん四つ葉をつけるから四つ葉自体はもうレア感あんまりないけど、こっちの四つ葉は多葉型でもない普通の株から生えてきた四つ葉なので、その点ではレア度高いと思う。
このプランターはハダニがひどいから他の鉢から少し離した場所に置いてるけど、これ以上繁殖させたくないのでこれも頃合いを見て処分する予定。 四つ葉を付けた株だけは分けて残すかも。
処分する前に、芽吹いた当初と現在の比較写真。
2015年10月23日時点 | 2016年5月18日現在 |
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ポット
種から増やして水やり以外手入れはせずほったらかしの株。 これもようやく花を付けた。
4月16日時点 | 5月18日現在 |
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長らく花を付ける気配がなかったけど、ポットからはみ出た茎から花が咲き始めた。 やっぱりクローバーは伸びる余地のある茎の先端につぼみを付けて咲くみたい。
花が咲いたところで満足したし、場所の都合もあるのでこの株も処分した。 以下は後の参考用に処分前の写真と、プランターからの植え替え当初との比較写真。
2015年12月18日時点 | 2016年5月18日現在 |
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今回分はここまで。 次回は6月11日前後に更新予定。