ボクセル琴葉さんを作った
誕生日記念に琴葉さんのボクセルフィギュアを作ったよ。
ボクセルフィギュア二人目は誕生日に合わせて琴葉さんを作ったよ#田中琴葉生誕祭 pic.twitter.com/7PFuOFTdZe
— うるちま🍒 (@ultimeico) 2016年10月4日
素材や設計など基本的には前回作ったボクセル智絵里と変わらない仕様なので芸は無いけど、前回の反省から途中の工程はいくつか改善した。
ボクセル智絵里のときは着色→パーツ作成→組み立て→完成という流れだったけど、今回琴葉ではパーツが出来た時点でヤスリがけするよう工程を加えて、手順をパーツ作成→ヤスリがけ→着色→組み立て→完成という風に組み替えた。 ヤスリがけですげえ手間は掛かったけどだいぶ仕上がりが綺麗に出来た。 作業を振り返るとそのほとんどがヤスリがけだったような印象。 ニスを塗る際にもヤスリがけしながら重ね塗りしたし。
という感じで手間こそ掛かったものの出来栄えはだいぶ満足。 智絵里の時もそこそこ満足度のある出来ではあったけど、完成した琴葉と並べるとさすがにクオリティの差がはっきりして粗が目立ってしまうので、見劣りしてしまう。 智絵里は肌や服の色とかでもちょっと失敗した感あるし。 前回智絵里の出来が70点なら、今回の琴葉の出来は90点ってところかな。
ちなみにステージ衣装にすることも考えたけど、私服で揃えた。 どの衣装にするか迷ったってのもあるけど、私服なら色合い的に対になるので並べるなら丁度いいし。
改めて全身の写真と、設計に使った3Dモデル。
背面と側面。
琴葉さんの綺麗な髪は大事にしたかったのでだいぶ気合入れた。 その分智絵里と比べてだいぶ綺麗にできたと思う。 髪の色は意識して明るめ赤めにしたつもりだったんだけど、やっぱりチョコレート色になってしまった。 これでも実物は智絵里よりは赤く見えるんだけどね。 色づくりはどうも苦手。
胴部分のアップ。
腕部分はヤスリで削って斜めに接着した。 前回智絵里の時は接着面を増やすためにブロックを多めに使った結果、腕が脚よりも太く見えてマッチョな感じになってしまったのがいまいちなポイントだったけど、この接着の仕方にすることで脚と腕を同じ太さにすることができた。
服部分は着色後に色が分離して斑点が出来てしまったのは失敗した。 重ね塗りしたときに少し水分が多かったのが原因っぽい。 更に上塗りするか、一旦ヤスリで剥がすか考えたけど、どちらにしても更に汚くなりそうだし時間が掛かりそうだったので今回はあきらめた。
顔部分のアップ。
目はラッカーを使ってツヤ出しして、はめ込む時にも少し浮きだした状態にしたのも今回力入れたポイント。 瞳に光が映るようになったのが今回一番よく出来たところかなと思う。 瞳の色は塗り分けしたのに出来上がりは真っ黒に見えてしまうので、もうちょっと色の差が出るように明るくしとけばよかった。
脚と台座。
靴もヘアバンドや目と同様にツヤありにした。 私服琴葉さんは足元がどんな風なのか資料がないので靴を履かせたのも靴の色も完全に想像。 補強用のかかとパーツは着色した分前回よりは見た目的にマシにはなったけど、やっぱり見た目的には釘を打つほうがいいね。 釘だとパーツの分割と組み立てが面倒になるから悩ましい。
台座は前回以上に上手くできた。 色は当初智絵里と同じようにごく薄い色にしようかと思ったけど、琴葉カラーで塗ることにした。 琴葉単体での色合いのバランスもあったし、全体的な色合いが智絵里とペアになるので、台座は琴葉カラーにした。 今更智絵里の台座はもう少し濃い目のピンクにしておけばよかったと思った。
ここからは今回変えた工程についてや所感など。
ブロックの仕分け
智絵里の時はブロックのサイズにバラつきがあるまま組み立てたために完成時に隙間やズレが残ったけど、今回琴葉の方では、大きさに不揃いが出ないように選定用の型を作ってブロックを仕分けした。
この型に入らなかったり、逆に小さすぎるブロックは除外するようにした。 型の作りが適当だったわりには意外と有効に機能して、ズレや隙間を少なくすることができた。 10mm角のブロックで、仕分け前は誤差±1mm程度あったものが、仕分け後に概ね±0.3mm以内には抑えられたんじゃないかと思う。 最初はノギスを用意して一個一個測ることも考えたけど、200個近くを各3軸方向に測るのは手間が掛かって仕方なさそうなのでやめた。 型を使った仕分けは、手間はそれほどでも無い割に効果は期待以上にあったのでやっておいてよかった。
あと細かいところでは、前回はブロックの方向を全く考えず組み上げたけど、今回は木目の方向を揃えるようにした。 木目を揃えないと平坦な面とそうでない面がバラバラになって見栄えがイマイチ良くなかったし、ヤスリをかける上でも揃えておくほうがやりやすかった。
500個くらい買ってきたブロックのうち、仕分けして使えるものと判断したのはだいたい300個くらい。 結構な数が使わず残ってしまったので、また何かの機会に活用しようかと思う。
ヤスリがけ・着色
今回はエッジの面取りと平面部分の平坦化のためにヤスリがけをすることにした。 かけたのは外側に見える部分だけで、内側とパーツ間の接着面に関しては今回もヤスリがけはしてない。
着色の工程もヤスリがけの後にしたことで塗りが綺麗になったし、ブロック間の隙間に絵の具が入り込んで、目立ちにくくなった。 ただ塗りで隙間が埋まるといっても完全にはならず、多少残る。 完全に隙間なくするなら何度も塗り重ねればいけるだろうけど、あんまり厚塗りすると野暮ったくなるし、そこまでやるならブロックの全ての面をヤスリがけしてからパーツを組み立てた方が綺麗に出来そうな気はする。 ここは手間のかけどころではなかなったので今回は妥協した。
エッジにもヤスリがけしたことで柔らかさのある丸みも出せるようになったけど、ボクセルらしくあえてエッジを残しておくのも良いだろうし、好みは別れるかもね。 あとエッジを面倒りするとそこに絵の具が溜まりやすくなるのも難点かな。 上手く塗らないと塗り重ねる間にエッジに絵の具が溜まって乾くと汚くなる。
ニス塗り
前回はパーツすべてにつやなしのウレタンニスを使ったけど、今回は目・靴・ヘアバンド部分にはラッカーを使ってツヤが出るようにした。 最初は水性ニスを使ったんだけど、絵の具を塗ったあとだったせいかいつまでたってもベタつきが残ったままだったので、一旦水性ニスは剥がしてラッカーを塗り直した。 絵の具塗ったあとの上塗りなら油性ニスの方がよかったね。 狙いどおりツヤは出せたけど、ラッカーではちょっとツヤテカすぎたかなと思う。
その他所感
着色で色に浮きができたり、圧着時に傷が付いたりというミスはあったけど、それを除けばクオリティ的には概ね満足だね。 木目や隙間が完全に見えなくなるようにすればだいぶ質感がプラスチックっぽくなるだろうからやってみたくはあるけど、ヤスリがけや塗り重ねでこれ以上に手間を欠けるのはちょっと面倒かなーと思う。
当初は紙粘土を作ってブロックを作るところからやってみようと思って、型も作ってみたんだけど、出来たブロックの質が悪かったので紙粘土で製作するのはやめた。 湯で温めて整形できるプラスチックを使うのもよさそうだけど、型に詰める時にムラが出来るだろうから同じくブロックを作るところでつまづきそう。
10mm角の木片で作ると出来上がりが大きくなってしまって置き場所を結構とるので小型化したいけど、同じ規格のブロックを多数用意するのが難しい。 現状クラフト向けの6mmくらいの角材を切って作るのが一番現実的かなと思うけど、必要数と手間を考えると自分ではやりたくない。 工作機械を買うか借りるかしたいところだけど、そこまでやると安上がりで気軽に作れるアイテムではなくなってくるのでその点でも悩ましいねw